すてきな花の産地から。プランツ・ギャザリング編 #01

2018/03/26

フラワーニュースクリップ

いろいろな種類を少しずつ、丁寧に。埼玉「大谷園芸」

昭和45年創業の花農家さん

訪れたのは2月の末。

冬と春を行ったり来たりする季節のなか、

大谷園芸さんのハウスでは

すくすくと植物たちが育っていました。

開花を待つマーガレット。

葉の伸びやかさ、蕾の健やかさは

これから咲く花の美しさを予感させます。

 

近くに上越新幹線の高架が走るほかは、のどかな風景。

埼玉の北側、群馬県寄りにある本庄市は

ポインセチアの全国有数の産地であり、

ここ大谷園芸も然り。

 

しかし大谷園芸ではそれだけでなく

マーガレット、ベロニカ、多肉植物や葉ものまで、

約30種もの鉢花・花苗を育てています。

 

約200坪の温室・パイプハウスには

少しずついろいろな植物たちが居心地よさそうに整列。

お伺いした日はちょうど、

ベロニカ‘オックスフォードブルー’が

元気に花を咲かせていました。

この花の美しいブルーと小さく健気な姿ときたら! 

あまりの愛らしさに地面にしゃがみ込んで、

しばしじ~っと見入ってしまいました。

こんなかわいい花があったなんて……

花の世界は知れば知るほど心がトキメキますっ!!

 

このベロニカ‘オックスフォードブルー’は

毎年2月ごろに

東京の市場に出荷されます。

その時期はわずかに1ヵ月と少し。

10月ごろに挿し木をして年内に定植して

無加温のパイプハウスで育てられます。

外気と変わらない無加温にしているのは

寒さにあてることで根がキュッと締まるから。

 

大谷園芸では10年以上育て続けている

密かな人気者です。

 

手間がかかっても求められるものを。

今回お話を伺ったのは

大谷園芸の大谷美紗(おおたに・みさ)さん。

ナチュラルな笑顔がとってもチャーミングな方です。

美紗さんはもともと切り花には興味はあったものの

土のものにはまったく興味がなかったそう。

ところが高校進学の際に園芸の道を選び

そこでよい仲間に出会います。

 

卒業後は前橋の園芸店で働き、

切り花、園芸、売店などいろいろな部署を担当。

そのとき「土も楽しい」と感じたことは大きなきっかけでした。

そして結婚、出産を経て

子育てが終わったタイミングで

本格的に家業である花農家を継ぐことに。

 

昭和45年からお父様が始められた家業を

いまはご主人と4名のパートさんで切り盛りしています。

 

 

美紗さんがギャザリングと出会ったのは

2年前のこと。

ギャザリングの経験や、そこで得た仲間たちは

花の生産に大きな影響を与えていると言います。

 

「ギャザリングを始めてから

もっと植物のことを知らなければ、という

思いが強くなりました。

そして良いものを出したい! そんな

いい意味での緊張感も生まれてきて

自分の仕事を見つめ直すこともできました」

 

とは美紗さんの言葉。

 

ギャザリングに使える

根の強い植物、株分けのできる苗など

少量多品目の栽培で

ニーズに応える工夫をこらしています。

とくに最近は

葉ものの栽培にも熱心。

 

ギャザリングに取り組むことで

葉ものの重要性を感じ、

いろいろな種類の栽培にチャレンジしています。

 

たとえばこの

ロータス・コットンキャンディ。

シルバーカラーの穏やかな色味に

繊細なフォルムは

シックな花との相性抜群。

 

黄色を帯びた葉色が軽やかな

ロータス・ブリムストーンは

花とともに華やかな色合いを加えてくれそう。

 

この長いトラデスカンチアも

ギャザリングを始めてから

育て出したもののひとつ。

長さがあると

ルーティブーケを作るときによさそうと始めました。

長いトラデスカンチアは手間がかかるので

育てているところは少ないといいます。

 

 

料理のように、使い方の提案ができたら。

さて、最後に美紗さんの作る

ギャザリングの作品を見せていただきました!

黄色の花が春の訪れを告げるような

元気いっぱいの作品。

随所に自分で育てている

ベロニカ‘オックスフォードブルー’の青を

散りばめてアクセントに。

 

Flower/

ベロニカ‘オックスフォードブルー’

マーガレット‘アネモネ’

バコバ、ロータス・コットンキャンディ

 

ピンクが主役の愛らしい春。

このなかに使ったヒマラヤソケイは

いまはまだ育てていませんが、

今後増やそうと計画中。

こうして自身で使ってみていいと感じたものは

積極的に栽培していきます。

 

Flower/

マーガレット‘モンローローズ’

ベロニカ‘オックスフォードブルー’

バーベナ

ペラルゴニウム‘ラベンダーラス’

ロータス・コットンキャンディ

ヒマラヤソケイ

 

続けてリース2点。

まずは緑モリモリのフワフワリース。

Flower/

ベロニカ‘オックスフォードブルー’

ロータス・コットンキャンディ

シレネ、ヘリクリサム

 

多肉植物いっぱいのリース。

Flower/

多肉植物いろいろ

 

こちらはマルシェで人気の

小さな鉢植えシリーズ。

まるでラピュタ!?

屋根からあふれ出す緑がキュートな

掌サイズの鉢植え。

 

裏側にも小さな穴があって

そこからちょこんと

緑が顔を出します。

このかわいい器は

ギギャザリング仲間のBelle Epoqueさんに

作ってもらったものとか。

 

ちなみにコレ!

先ほどのラピュタなミニ鉢に

こっそり乗っていたの、

気づきましたか?

団子三兄弟ならぬ

おじさん三兄弟。

個人的にはコレが非常にツボでした。

このゆる~い感じ……

思わずクスッと笑ってしまう彼らは

植物との相性もよさそうです。

 

これもギャザリング仲間によるものらしく

こうして創作の幅が広がるのも

仲間との出会いがあったからこそ。

 

「野菜の使い方を料理で提案するように、

植物の楽しみ方を

ギャザリングの作品を通して

ご提案できたらと思います」

と美紗さん。

 

確かにただ素材だけを見るよりも

それらの素材を使った完成品があることで、

より具体的に使い方がイメージできて

「自分もこうしてみたい!」と

理想がかき立てられる気がします。

 

自ら使うからこそ気づく植物の魅力。

チャレンジ精神旺盛な大谷園芸さんの

今後のラインアップにも注目です!

 

 

 

☆今回お訪ねした産地さん☆

大谷園芸

埼玉県本庄市栗崎72-3

TEL:0495-23-1184

Facebook:大谷園芸~flower farm39~

 

 

ということで、このように

これからすてきな花の産地さんを

お訪ねして行きます。

次はどこへ?

次回をお楽しみに!

 

 

写真/徳田 悟

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